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ビーバップみのる監督作品「501」上映会に行ってきた

1/15日に阿佐ヶ谷ロフトAで、
ビーバップみのる監督のドキュメンタリー「501」の上映会があったので行ってきました。

ビーバップみのるさんは、昨年テレクラキャノンボール旋風を巻き起こしAV女優をおしゃれ職業にした戦犯・ハマジムの監督の一人です。

501を観て(以下ネタバレ)

そもそもこの作品は『とにかく有名になりたいというギャル「るなちゃん」を、500人の顔射+豚の顔射1発を受けてもらい「顔射の女王」にすることで有名なってもらう』という過程を描いたドキュメンタリー


に、する予定が

根性のないるなちゃんは一人の顔射も受けないまま早々に戦線離脱。
仕方なく他の主演女優を探すも、なかなか描きたいものが撮れず・・・

という狭間で葛藤するみのる監督自身のドキュメンタリーになってました。


るなちゃんを鼓舞してなんとか作品にしようとしているところまでは、テレキャノでも見た「みのる節」も炸裂し楽しく見ることができました。
名言もたくさん飛び出して完全にみのるペースって感じで、このままるなちゃんがどう変わって、豚の顔射まで受けてくれるのかな?とワクワクできます。

ただ結果としてるなちゃんが離脱し、その後作品が迷走していくなかで一番残念だったのがみのる監督自身もゆらいでしまったこと。
飄々と人の心にスッと入り込んでグチャグチャにかき回す気味の悪さと、そこまでしてもなぜか最後は爽やかに去れる小気味良さの同居こそ監督の魅力な気がしていたので。

38歳、独身、彼女アリ、セフレなし
職業、AV監督

こんな自分ってどうなんですか?
という自問自答、そもそもなんのためにカメラ回しているのかという自分探しのために作品が走り出した感じに置いてかれちゃったかな。

構想時の企画が狂ってしまった軌道修正が効かなかったんだろうなと。

BiSHキャノンボールの時にカンパニー松尾さんが「敗北宣言」した時と同じ。
あの時はアイドルに負けて、今回は「るなちゃん」にも負けて、その後出てきた有象無象の承認欲求だけが過ぎるブスたちにも作品をかき乱されて負けて、結果自分にも負けて。

そーんな印象でした。

ただ私は女なので、すこしだけみのる監督に勝った女に拍手を送りたい気持ちもある。もちろん同性として軽蔑もしたいけどね。

男の人はどうだろう、
ブスでデブの女が言い込められてセックスしてる無様な姿を観て笑いたい人はむしろダメージくらうんじゃないかな。

だって、どうしようもない男も出てくるから。2万で豚見て射精する仕事を引き受けるどうしようもない男とかさ。無心になっておナニーしてる無様な姿とかさわそういうの見て、胸にきちゃう人はいると思うよ。


最後にはそれ以上にどうしようもない女を出すという伝家の宝刀を抜くんだけど、彼女にさえみのるさんは「僕これからどうしたらいいと思います?」みたいなこと聞いてて。それがマジ質問に聞こえちゃうんですよね。だから笑えない。

上映会が終わってトークショーが始まり、壇上には主演女優3人とみのる監督が上がってたんだけど、この女共がまぁキツくて。

だって、るなちゃんの代打なのに、3人束になっても(正確には4人だけど)るなちゃんの存在感に勝てないのに、
一人一人が作品への思いを語って泣いたり、内輪ノリ出してきたりしてだるさ満載。見てる方は「誰がどの子だろ」って程度にしか思ってないのにね。無様だなぁとおもって、みのる監督もそれ苦笑しながら観てて、作品を象徴してるトークショーだなぁと。

長々と書いたけど、501自体はまだエンターテイメントの域には達してないかも、ということが言いたかった。これを話の種にしていろんな人があーだこーだ言ってるのを読んで作品を昇華していかないと、お金払ったのを納得できない作品かなって思いました。